絶版なのが残念

※表示されているamazon学陽書房から2000年に刊行されたものだが、私が読んだオリジナルの流動出版版(79年刊)は絶版

★★★

1月下旬から読み始めて、約1ヶ月間楽しむことができました。満足。

  1. 保守本流:図書館の書庫から出してもらって読み始めた。まだサワリだが戦後史におけるGHQ(特に民政局)の介入などの実態が生々しく勉強になる。吉田茂の講和にかける情熱!政治家はこうでなければ!小泉や鳩山とは違う。何でだろう〜
  2. 党人山脈:第1巻の内容と時間的にオーバラップするで多少混乱した。(政)党人と官僚出身者の対立の歴史が勉強できて興味深い。派閥間の争いなどは小さい話にも見えるが、政治信条は曲げない頑固さがバックにあるので、単なる縄張り争いでなく潔さを感じる。
  3. 角福火山:地元京都選出の故前尾繁三郎池田勇人の後をついだ偉大な派閥の領袖とは知っていたが、大平(正芳 元総理)への禅譲が、クーデターでトップの座を追われる・・という情けない理由とは知らなかった・・。善しにつけ悪しきにつけ田中角栄は偉大だ。
  4. 金脈政変:田中内閣から三木内閣へ至る椎名裁定・・当時私は中学生くらい?だったが、社会科の先生がよくその事を話題にしていたのを思い出した。私が記憶に残っている日米の指導者は、三木、ニクソン以降だが、三木はとりわけクリーン三木というキャッチフレーズとともに印象に残っている。
  5. 保守新流:いわゆる「三木おろし」への抵抗、その後の福田、大平政権への移行など、子供心に残っている事件で懐かしく読んだ。しかし今は見る影も無いが池田-前尾-大平-鈴木(善)-宮澤-加藤(紘一)-堀内、と続く「宏池会」はやはり保守本流の名門派閥。最近は別にして宮澤以前の5名の会長のうち、前尾を除く4名は首相になってる。前尾にしたっていわゆる三権の長衆院議長を務めた重鎮。しかし加藤は早まった・・。
  6. 田中軍団
  7. 二十日戦争:登場人物が福田、大平と小粒化してきたためか、第5巻までのような迫力がない。三木、福田両総理は私的にはあまり印象がなかったけど、どうもあまり良い政治家じゃぁなかったうようですな・・。終わり方が唐突でしっくりこない。もっと続きが読みたい・・。