薔薇庭

★★★

村野ミロのサイドストーリー集。「ローズガーデン」「漂う魂」「独りにしないで」「愛のトンネル」の４編。このところずっと桐野夏生さんの著作を読んでいるが、硬質な文体が心地よい。「グロテスク」や「ＯＵＴ」といった長編も良いが、なんだか短編の方が切れ味が良いような気がする。「愛のトンネル」なんて、雑誌掲載時からは改題しているようだけど、タイトルのつけ方も上手い。年齢とともに好みも変わってくるのだろうか。少し前から考えると、宮本輝→池波正太郎→藤沢周平→宮部みゆき、と割りとたっぷりした感じの作家が好みだったのだが。。
とにかく暫くは読み続けることにする。次は、「ファイアボール・ブルース（文春文庫）」。既に購入済み。